こんにちは、亀山です。
今日は薬膳科の梁ぺい先生をご紹介させて頂きます。
略歴:84年北京中医薬大学卒業、同大学中医栄養教育研究室講師。
89年来日。日本中医食養学会講師、国立北京中医薬大学日本校講師。
梁先生は薬膳科の栄養学、薬膳学の講義を担当していらっしゃいます。何時もにこにこしていらして、とても優しく頼りになる先生です。幾つかの質問に答えていただきました。
Q1:先生にとって、中医学の魅力ってなんですか?
中医学は数千年の間、試行錯誤と経験を積み重ねてきました。
「理・法・方・薬」は現代医学では解決できない病を、中医学の
理論で分析できます。弁証の方法で病名(証)を決め、生薬の性・味・帰経
などを生かし、方剤を組み立て、個々の患者さんにピッタリな処方を組み立てられるのです。
つまり、中医学は現代医学の症状治療と違って、病の病因(証)治療を
行う事によって、ストレスといった現代生活が生み出す病や、体質の改善などに効果が期待できるのは、中医学の魅力だと思います。
Q2:中国の薬膳と日本の薬膳の違う所があったら、教えて下さい
中国薬膳も日本の薬膳も同じ中医学の理論に基づく点では、基本的な
考え方は同じです。
しかし、日本は島国なので、大陸の中国と違い、湿気が多い氣候である事、
魚介類・水産物が豊富で主な食材となっている事、生鮮食品を好む食文化を持っている事などによって、「陰盛陽衰」的な食生活になっていると思います。
よって、日本で薬膳を作る際、常に、「陽・気」を補うことを心掛けていただきたいですね。
Q3:これから中医学(薬膳)を勉強する人にアドバイスをお願いします。
まずは、中医学の基礎理論をきちんと勉強することが何より大切です。
それと、自分がしっかり理解できて、尚かつちゃんと人に説明できる物から作ることです。
Q4:先生の好きな言葉はありますか?あったら、教えて下さい。
「山重水複疑無路,柳暗花明又一村」
山重水複疑無路:山は重なり、川の流れは幾重にもなって、道が無くなったかとも疑える状況。
柳暗花明又一村:ヤナギがこんもりと茂り真っ暗ですが暗闇の先には、花がぱっと明るく咲いている村落が現れた。
どんなに行き詰まっても、路の向こうからまたもう一つの村落が現れる。
つまり、あきらめないこと。
お忙しい中、丁寧にお答え頂きありがとうございました。
改めて、基本が大事。解らない事の多くは「基礎理論」の中に答えが潜んでいるのだと思いました。