こんにちは、李です。今回からは、少しずつ、気血津液と臓腑の話をします。自分が認識したものをそのまま書きますので、認識不足や、間違ったところがあるかも知れません。あらかじめ、ご了承下さい。なお、間違いを発見したら、ぜひ、ご指摘下さい。
中医学では、人体は気(き)・血(けつ)・津液(しんえき )という成分により構成されていると考えます。現代の言葉に言い換えれば、気は生体のエネルギー、血は血液、津液は血液の構成成分を含む、正常な体液成分です。これらの成分がバランスよく身体に満たされ、うまく働くことで、人体は健康を維持できると考えます。
気血津液は、人体を構成する最も基本的な物質であり、臓腑・経絡など組織器官の生理活動の原動力(営養物質や、エネルギー提供)でもあります。また、一方、気血津液の生成と代謝は、臓腑・経絡など組織器官の正常な生理活動に頼ることもあります。なので、気血津液と臓腑・経絡は、生理的な方面のみならず、病理的な方面でも、密接な因果関係が存在します。気血津液と臓腑は切り離すことができないので、混ざった話が時々出ますが、なるべく理解し易いように説明いたします。
一、気
気というのは、目に見えないほど小さいものですが、身体を構成する最も基本的な物質で、人体、或は各臓腑の生理機能(作用)そのものでもあります。
人体のあらゆるところに、気が存在します。分類方法によって、いろんな気の名称があって、始めて聞いた方は、戸惑ってしまうのでしょう。気の出所(本源)で分類すると、主に、腎に蔵される精気(せいき)、脾胃が食べ物から運化(消化吸収)した水穀精微の気(すいこくせいびのき)、及び肺が吸い込んだ空気中の清気(せいき)などがあります。
気の機能特徴や分布部位で分類すると、元気(げんき)・宗気(そうき)・衛気(えき)・営気(えいき)があります。それぞれの組成や分布及び主な機能について、再来週に紹介しましょう。
また、これらの気をさらに細かく分類すると、臓腑の気(ぞうふのき)、経絡の気(けいらくのき)があります。たとえば、臓腑の気は、五臓六腑の名前を取った肝気 (かんき)・心気(しんき)・脾気(ひき)・肺気(はいき)・腎気(じんき)・胃気(いき)などといいます。これらは、各臓腑の構成及びその生理機能の一部であると考えても宜しいと思います。