こんにちは。
北京厚済薬局の水本です。
今回は気功の基礎的な事に関して、ご紹介をしようと思います。
気功には動功と静功があり、その中に三調が位置しています。
<動功>とは、「調身導引」であり、全身と四肢の運動を調節します。これにより筋肉、骨、皮膚に対する練習になります。 例としては、以前のブログでご紹介した「
仙人長寿功」があります。
<静功>とは、イメージであり、呼吸を調節します。この功法は身体や手足を動かす動作がなく、精・気・神(精神や思考)に対する練習になります。 例としては、「
站とう功」があります。
気功の練習においては、<動功><静功>の両方を練習します。動と静は、切り離すことができないからです。
<三調>とは、
(1)
調身:身体を静止或いは運動させることで、身体を整えることです。調身の意義は、身体の状態を気功状態に適応させる、すなわち、静功の練習をする時には、姿勢を固定し、内気を調節し、気功の状態に入ることを意味します。
(2)
調息:呼吸を調節する動きのことです。練気とも言います。調息の意義は、呼吸を調節する事で内気を養い、引導することです。これは、呼吸と内気が密接な関係にあるため、気功状態に入る重要な事です。
(3)
調心:心理状態を調節する動きのことです。練神とも言います。(中医学でいう“神”は、感情や思考の事を指します)調心の意義は、意識活動の内容と方法変える、すなわち、日常の意識活動から気功状態へ入ることです。一般的に日常の意識は外向性(意識は身体の外に向いているという意味)で、気功の練習時には意識は内向(意識は身体の内側に向いているという意味)する必要があります。
この三調(調身・調息・調心)が一体となった時に、気功状態に入るという事ですから、簡単に言えば、「動作と呼吸、イメージが一体となる」という事になります。
また、この三調が一体となることを、「
三調合一」といい、どんな気功を練習する時にも重要な要素であり、基本的なルールになります。
・・・と、本当に簡単に書いてありますが、動作と呼吸、イメージを合わせて出来るようになるには、結構時間がかかります。日常では使わない事をしますから・・・。最初は誰でも出来ませんので、あせらず、続ける事が大切です。
とりあえず、動作を正確に覚える・・・私は、これだけでも時間がかかりました。ちなみに、「
易筋経(古典気功の一つ)」は、動作も覚えきれませんでした。声を大にして言える事ではありませんけど、私は職業がら、薬の名前とか効能効果・用量は、かなり覚えられるんですよ。でも、身体の動作を覚えるのが、本当に苦手でして・・・。
そんな私でも、かれこれ6年ぐらいは気功を続けていますから、どんな方でもきっと大丈夫です。