こんにちは、亀山です。
先日、老医師(西洋医学の医師です)が嘆いていました。
「最近の医者は聴診器の使い方を知らないらしい。いったいどういう診察をしているんだか・・・・昔の診断学の授業では、患者が入ってきた瞬間から診察が始まる。と教わったもんだが。顔も見ないで、データーだけ見たって・・・・」と老医師の嘆きは、30分以上続きました。
ご年配の医師の中には、聴診器で心音を聞いただけで、心臓の奇形や病変を見極める事が出来る方もいらっしゃいます。
最近の西洋医学では、検査のデーターが詳細に出され、そのデーターから体の中の変化を確定する方法が一般的ですが、昔はちゃんと診察をしていたのですね。
中医学には疾病を診察する方法として、「四診」と言う方法があります。患者さんが入って来た時の様子、顔色、声、話し方、舌、脈etc etc を観察して、疾病の原因、病機を判断する診断の基本的方法です。
中医学の診断方法の特徴の一つですが、本来西洋医学でも、同じような診断方法を使っていたのでしょう。
高度な医療機器の普及で、西洋医学は、人を診ないで、病を診る方向へ進み、中医学は、長い歴史の中で培われた診断方法を大切に守り育てているように感じます。
私は年に一回、健康診断をしていますし、抗生物質も飲みます。西洋医学に対してそれなりの信頼もあります。でも、咳が止まらなくて受診した時に胸の音も聞かずにレントゲンを撮るような医師には出会いたくないなぁ〜と思います。
老医師の話を聞きながら、改めて中医学の繊細さと大胆さ、先人の知恵を大切に育み、現代に活かす知恵は素晴らしいなと思いました