こんにちは、周です。今回は菊花の話をします。
菊花は常用されている中薬のひとつです、古人は「延寿客」と呼んでいました。
菊花は味甘苦、性微寒、疎風・清熱明目・解毒の効能があります、《本草綱目》には、「菊之品九百種」と記載してありますが、最も有名な種類は杭菊・毫菊・滁菊・懐菊があり、「四大名菊」と称されます。産地・品種・採取加工などの違いにより効能がやや異なりますので、以下は「四大名菊」の長所を紹介します。
杭菊(杭白菊と杭黄菊の2種類あり)
産地:浙江桐郷
杭白菊は、清醇甘美(芳香を有し)、特に泡茶飲用(お茶と一緒に飲む)に適宜し、枸杞を入れれば、養肝明目の作用を増強します。これは毎日パソコンを使う人の護眼良方(目を保護する良い処方)ですよ。杭黄菊は、味苦で泄熱に長じ、疎風清熱に優れていて、感冒・頭痛目赤・咽喉痛に常用します。
毫菊
産地:安徽毫州
毫菊は疎風散熱・解暑明目に長じ、氷砂糖を入れて、お茶代わりに飲み、風熱感冒に用いられます。また、夏には、米と一緒にお粥にして、中暑の予防にもできます。
滁菊
産地:安徽滁州
滁菊は、味甘で清熱に長じ、平肝陽(平肝明目)に優れていて、肝陽上亢による頭暈目眩に常用します。また、高血圧(肝陽上亢型)には、滁菊と決明子を使用し、お茶代わりに飲みます。《本草拾遺》に「作枕明目」の記載があり、頭痛眩暈・目赤腫痛など肝陽上亢証に、滁菊に用いる薬枕として使われていました。
懐菊
産地:河南省北部
薬効は滁菊と似ていますが、臨床では懐菊アレルギーの報告がありましたので、もし出疹などのアレルギー症状が出た場合は、直ちに中止してください。
注意事項:菊花は、性寒なので、平素虚寒体質の方(寒がり、手足の冷たい、脾胃虚弱)には不適宜です。