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日本中医学院ブログ


医学気功研究科 その1

こんにちは。 北京厚済薬局の水本です。

今回は、医学気功研究科の授業をご紹介します。
この医学気功研究科は、医学気功整体専科(1年コース)を卒業した方に対して開講している講座です。1年間で基礎を学び、研究科で応用を勉強します。
研究科では、気功の動功・静功をはじめ、気功の診断方法や気功整体の実践的な技術を学び、独立開業へのステップアップにもつながります。
研究科の講師は、医学気功整体専科の講師をしている、宋 海君先生(北京中医薬大学日本校 教授)です。

この日は、気功診断法の中の、手を使った診断法についての講義でした。
みなさん、足裏マッサージはご存知ですよね。足の裏でも診断をする事が出来ますから、当然手の平でも診断ができる訳です。
「手のひら」による診断では、掌の部位・色・形状等を総合的に判断します。結果に対する分析が出来るようになると、疾病の時間的経過もわかるようになります。

授業で配布をしたプリントを掲載しておきます。ご参考までに。
医学気功研究科 その1_f0138875_1114262.jpg

詳細につきましては、医学気功研究科で勉強をして下さい。
(ブログでは説明がしきれませんので、こういう診断方法もあるのだと云うご紹介です)
# by jbucm | 2007-06-29 10:30 | 医学気功・太極拳


茵陳蒿 (インチンコウ) 

こんにちは、李宏です。今日は生薬の茵陳蒿のお話しです。
茵陳蒿は、キク科のカワラヨモギの頭花です。生薬では、その幼苗を使い、綿茵陳とも呼ばれます。
茵陳蒿 (インチンコウ) _f0138875_13344668.jpg

精油、クマリン類、クロモン類、フラボノイドを含み、胆汁分泌促進作用があります。消炎、利尿、利胆薬として、黄疸、ウイルス性肝炎などに応用されます。また、抗炎症・抗アレルギー作用などがある為、ジンマシン、むくみの治療や、美容美白などにも応用されます。

中国には、茵陳蒿の採取時期について、昔からこのような民間歌謡があります。

三月茵陳四月蒿、伝於後世要記牢 (しかっり覚えて後世へ伝えよ)
三月茵陳能治病、五月六月当柴焼(五、六月の茵陳は薪にしかならない)

この歌の意味は、「茵陳蒿の採集は、三月頃が一番で、五、六月になると、もう薬効がなくなり、薪にしかならない」と言う事です。
# by jbucm | 2007-06-27 08:19


茶療法 その1ー① 感暑、中暑の処方①

こんにちは、周です。梅雨の季節なのに、晴天が続き気温も上がって夏になってしまったようですね。そこで、シリーズで暑熱証の処方を紹介していこうと思います。
暑証とは、夏の高温酷熱の暑邪による暑熱証のことを指します。

感暑の症状:体は熱いが体温を計るとほぼ平熱、胸の不快感(胸悶)
吐き気(悪心)、めまい(頭暈)・四肢無力、尿少、口が渇く(口乾)、苔白膩
または黄膩、脈濡数。

中暑(暑邪直中とも呼ばれています)の症状:胸悶頭暈、突然昏倒
意識不明(神志不清)、手足が冷たい(手足厥冷)、身熱汗出、脈洪大無力、または滑数

処方① 荷葉扁豆茶
荷葉(ハスの葉)1枚(約20g)、扁豆30g
茶療法 その1ー① 感暑、中暑の処方①_f0138875_13173748.jpg

[主治] 暑熱証
症状:体が重くてだるい、胸の不快感(胸悶)、食欲がない、口・咽喉が乾く、苔黄膩脈濡

[功効] 清暑利湿

[用法用量] 1日1~2剤。扁豆は水に20分浸ける。荷葉を加え300ccの水が100ccになるまで煎じます。お茶代わりに飲みます。

[禁忌] 陽虚、脾胃虚寒の者

適量の米を入れ、お粥にしても、いいですよ。
写真は手元に扁豆がないので、荷葉だけにしました。
# by jbucm | 2007-06-25 10:24


はじめまして

始めまして。この度、新井友加里さんのピンチヒッターとして、ブログを書く事になりました亀山と申します。北京中医薬大学日本校の薬膳科を卒業し、北京厚済薬局のお手伝いをさせていただいております。
若輩(年は若くありませんが・・・)ですが、宜しくお願いします。
何を書こうかただ今思案中です。当面は新井さんの後を継いで。まだご紹介していない先生のお話、北京研修の思い出などを書いてみたいと思っております。
はじめまして_f0138875_2365929.jpg

この写真は北京の紫禁城にいた「亀」。鶴と共に置かれていて、皇帝が長寿までも司っている事を示しているそうです。祭典の時はこれらの鼎で香がたかれ、音楽が奏でられたとか。
長い歴史の中で、皇帝の健康を守り、民の命を救い発展してきた中国伝統医学。懐の深さとスケールの大きさに、驚くばかりの毎日です。まだ天安門広場に立って城の大きさに圧倒されている様な状態で、おろおろしながら中医学を見つめている私ですが、何時の日にか、中医学の入り口に立ち本当の中医学の素晴らしさを実感したいと思っています。
# by jbucm | 2007-06-22 09:27


端午節

こんにちは、李宏です、今日(6月19日)は何の日?皆さん、ご存知ですか?
今日は中国の旧端午節です。端午は春秋時代の詩人、屈原を偲ぶために設けられた日である事を、皆さんはご存知と思います。端午節_f0138875_2340481.jpg
端午節は中国民間伝統節日で、約2000年前から、この日には盛大な記念行事が行われていた様です。しかし、端午節が中医学と関わりがあることを、知っている方は少ないのではないでしょうか?

今回はそのエピソードを紹介します。

地方、民族によって習慣は違いますが、浙江省蘭渓一帯は、「熏薬渣」(薬を煎じた後のかすをいぶす)の習慣があります。端午節、その日の正午になると、各家庭が艾葉(よもぎ)と乾燥させた薬渣(薬を煎じた後のかす)をいぶします。これは熏虫駆瘟(殺菌・温疫を駆除する)の効果があると言われています。
この薬渣を保存する習慣は医家、朱丹渓(1281~1358年、金元四大医家の一人)が治病の際に残したとの伝説があります。

ある日、先生が気喘(喘息)の患者を診察し、麻黄を入れた方剤を処方しましたが、良くなりません。患者に再診を要請された先生は、再度詳しく診察し、この患者は麻黄の継続使用の必要があると判断し、用量も増やしました。しかし、全く効果が有りませんでした。先生は悩んで(誤診は絶対ないと確信していました)、仕方なく、また元の用量に戻しました。すると、今度は1剤分(1日分)だけで大汗が出ました。家族の人は慌てて先生に「先生、大変、汗が止まらない」と言い、先生も吃驚、直ちに石膏を煎じて飲ませると(石膏は麻黄の効果を減らす作用があります)汗が止まりました。
先生はこの症例を不思議に思い、自分の麻黄の使い方に間違いはないのになぜ?考えたあげく、一つの考えがひらめき、全部の薬渣を調べたら、理由が分かりました。前回の麻黄は、麻黄ではありませんでした。すべて偽麻黄だったのです。先生は薬売りの責任を強く追及したそうです。
以後、先生は患者さんに、薬渣を乾燥させ貯蔵するよう勧め、その習慣が、今も残っています。
# by jbucm | 2007-06-19 09:48 | 中国の話

    

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