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* 陰陽偏盛(いんようへんせい):陰か陽がどちらか正常レベル以上に達することによる病気である。『素問・陰陽応象大全』では「陰勝れば陽の病む、陽勝れば陰の病む、陽勝れば熱、陰勝れば寒」と記している。②に紹介しました陰勝則陽病(いんしょうそくようびょう)及び陽勝則陰病(ようしょうそくいんびょう)もやはり陰陽偏盛のことである。

「陽勝れば熱、陽勝れば陰の病む」とは、陽が盛んになって、「陽邪」が致病の原因となり、陽が絶対的に昂進することである。「陽勝れば熱」というのは、「陽邪」による疾病の性質をいっている。一方、「陰の病む」というのは、陽が昂進すれば陰が後退し、陽の昂進によって陰が傷付けられることをいっている。

「陰勝れば寒、陰勝れば陽の病む」とは、陰が盛んになって、「陰邪」が致病の原因となり、陰が絶対的に昂進することである。「陰勝れば寒」というのは、「陰邪」による疾病の性質をいっている。一方、「陽の病む」というのは、陰が昂進すれば陽が後退し、陰の昂進によって陽が傷付けられることをいっている。
 
* 陰陽偏衰(いんようへんすい):すなわち陰の虚と陽の虚の両面をいっている。陰或は陽が正常レベルより低い時病気が発生してしまう。『素問・調経論』では「陽の虚すれば寒、陰の虚すれば熱」といっている。陰陽の動的平衡を保つ原理から陰或は陽のどちらかが不足すると、もう一方のほうはこれによって昂進してしまう。

 「陽の虚すれば寒」とは、人体の陽気が損なわれると、陰を制限する能力を失って、陰が相対的に昂進し、寒証が現れてくることである。

 「陰の虚すれば熱」とは、人体の陰液が不足し、陽を制限する能力を失って、陽が相対的に昂進し、熱証が現れてくることである。

陰陽の偏盛又は偏衰は、いずれも陰陽失調のことである。疾病の病理変化は複雑であるが、「陽勝れば熱、陰勝れば寒。陽損なえば寒、陰損なえば熱」というのは中医学の病機の大綱である。

では、次回からは、五行の用語を説明しましょう。

(李)
by jbucm | 2009-09-24 10:10 | 中医学


* 陰陽消長(いんようしょうちょう): 陰陽の対立制約、依存は静止的な状態ではなく絶えず運動変化している。「消長平衡」と呼ばれる。

 人体の生理活動からみても、昼間は陽が盛んになり、生理機能は興奮し、夜に陰が盛んになり、生理機能は抑制的になり、夜半からは陽気が段々盛んになり生理機能は抑制から興奮に移り、「陰消陽長」の過程となる。日中から夕方にかけて陽気が減衰、陰気が盛んになり、生体の機能は興奮から抑制に向かい、「陽消陰長」の過程となる。陰陽の消長は絶対的、静止的平衡状態でなく、相対的、動的な平衡である。

実は、陰陽の消長は陰陽対立の表れの一つである。前々回紹介しました陰勝則陽病(いんしょうそくようびょう)及び陽勝則陰病(ようしょうそくいんびょう)がその例である。それが陰陽の病理的な消長で双方の相対的なバランスが損なわれ、陰または陽の「偏盛」が起こって、陽または陰の「偏衰」が現れることである。

* 陰陽転化(いんようてんか): 陰陽転化というのは双方対立する事物が一定の条件下で反対側に転化するという変化形式をいう。すなわち陰から陽に転化、陽からも陰に転化できる。陰陽の相互転化は一般には事情変化が極まった段階に発生する。「陰陽消長」が量の変化の一つの過程とするならば陰陽転化はとりもなおさずその量の変化を土台としての質の変化ということができる。陰陽の転化は突発的に発生することもあるが、多くの場合は量の変化を積み重ねて質の変化を遂げるといった具合である。

 陰陽の転化は条件が揃わなければならないが、「重陰必陽、重陽必陰」(重陰は必ず陽となり、重陽は必ず陰となる)、「寒極生熱、熱極生寒」(寒極まれば熱を生じ、熱極まれば寒を生ず)(『素問・陰陽応象大論』)。まさにここの「重」と「極」は転化の条件である。

 生理及び病理のほうからみても抑制と興奮の互いの転化もそうである。疾病の発展過程には、陽から陰に、陰から陽に変化することはよくある。例えば、一部の急性温熱病の場合、熱があり過ぎて、生体の元気は大量に消耗され、突然体温が下がり、顔色が白くなり、四肢は冷たく、脈は弱くなるなどの陽気が極めて少しなくなったような症状の変化は「陽証」から「陰証」になったのである。この時、処理が適当なら四肢が暖かくなり、脈は和らぎ、陽気は回復され、病気もよくなるだろう。また外感の寒証の患者の場合、陰証に属するが、ある原因によって熱に変わることもあり陰証から陰陽に変わる。前者の熱があり過ぎて陽気は津液と一緒に排泄され、後者の寒は溜まり、これらは転化の条件になる。


(李)
by jbucm | 2009-09-10 11:00 | 中医学

 
 * 陰陽互根(いんようごこん)陰陽互用(いんようごよう): 陰陽は対立しているが、またお互いに依存している。一方だけ単独に存在することはできない。例えば上が陽となり、下が陰になり、上がなければ下もなくなり、下がなければ上もなくなる。『医貫砭・陰陽論』では「陰陽は各々を互いに根と為す、陽は陰に根ざし、陰は陽に根ざす。陽がなければ陰が存在しない、陰がなければ陽もない」と言っている。陰陽のこのような依存を陰陽互根という。物質と機能の間の依存関係をみると、物質は陰に属し、機能は陽に属し、機能は物質運動の結果である。世界では運動しない物質は存在しないし、物質のない機能も存在しない。両者は同様に互根作用がある。陰陽の依存は物質の依存関係に現れるだけではなく、例えば人体と生命活動を維持する基本物質である気と血の関係と取り上げてみても、気は陽に属し、血は陰に属し、気は血の主で、血は気の従であり、両者は依存している。

 陰陽の依存関係はまた陰陽転化の根拠である。もし陰と陽の依存関係が存在しないならば、陰と陽は同じ統一体の中にないということになり、互いに転化の関係もありえない。

下記は陰陽互根互用関係を説明する例である:
* 陽生陰長(ようせいいんちょう):陽気の生化が正常であれば、陰気が絶えずに滋生する。これが事物の生発する一面を説明している(例えば、春夏になると、陽気が盛んになり、植物なども生長の最盛期のなる)。また、陰生於陽(いんせいおよう)という言い方もあり、陰気の生長は陽気の作用に依拠していることの示しである。

なお、同様に、陽生於陰(ようせいおいん)ということもあり、人体のエネルギーを代表する陽気の発生は、物質を代表する陰精に依頼していることの示しである。

* 陽殺陰蔵(ようさいいんぞう):陽生陰長の言葉と反対の意味をする。陽気が収束すれば、陰気も潜蔵する。これが事物の収蔵する一面を説明している(例えば、秋冬になると、陽気が潜伏し、植物などの生長も停滞する)。

* 陰損及陽(いんそんきゅうよう)陽損及陰(ようそんきゅういん):損は虚損・虧損で、及は及ぼす・影響するという意味である。いずれも人体に生じる病理変化であり、陰或は陽の一方が一定程度に虚損すると、必ずもう一方も不足になる。具体的にいうと、「陰損及陽」とは、陰精の虚損が一定程度に達したら、陽気の化生不足が発生する。「陽損及陰」とは、陽気の虚損が一定程度に達したら、陰精の化生不足が発生する。

* 陰中求陽(いんちゅうきゅうよう)陽中求陰(ようちゅうきゅういん):陽虚証及び陰虚証を治療する法則の一種である。陰陽互根互用(相互依存し、相互に用いられる)の原理から、陰陽偏衰の時に、例え症状からは一方の虚弱しか見えなくても、実は両方の損傷もあると考え、治療も両方を補うべきである。「陰中求陽」とは、補陽の時、適当な補陰薬を加えることである。「陽中求陰」とは、補陰の時、適当な補陽薬を加えることである。

(李)
by jbucm | 2009-09-03 10:00 | 中医学


* 陰陽対立(いんようたいりつ)と陰陽制約(いんようせいやく): 陰陽学説では自然界のあらゆる事物と現象には対立する陰陽両面が存在していると考える。例えば上と下、左と右、天と地、動と静、出と入、昇と降である。陰陽の対立は主にお互いの制限と消長にあり、その結果は統一されて、動的な平衡が保たれる。これは「陰平陽秘(いんへいようひ)」と呼ばれている(陰気が平順で、陽気が固守のことである)。春夏秋冬は温・熱・涼・寒の気候変化があり、春夏が暖かいのは陽気が上昇し陰気を抑えたからで、秋冬が寒いのは陰気が上昇し、陽気を抑えたからである。これは自然界の陰陽の互いに制約、消長した結果である。

病理上では、身体の陰陽が互いに制約し過ぎると、陰陽のバランスが取れなくなる。次の二つパターンはその例である。

* 陰勝則陽病(いんしょうそくようびょう):陰盛則陽病(いんせいそくようびょう)とも言う、陰勝れば則ち陽病。「陰」は陰寒、「陽」は陽気で、「勝(盛)」とは偏盛の意味である。寒気が盛んになると、陽気の活動を拘束し、又は、臓腑の陽気を損傷して、陽気虚弱になる。即ち、陽病になる。

* 陽勝則陰病(ようしょうそくいんびょう):陽盛則陰病(ようせいそくいんびょう)とも言う、陽勝れば則ち陰病。陽熱が盛んになると、体液を消耗し、陰液不足なる。即ち、陰病になる。

(李)
by jbucm | 2009-08-27 10:00 | 中医学


* 精・精気(せい・せいき):中医学では「精気」を生命の本と考える。「精」は体より先にでき、遺伝する特性を持っている。「精というのは、身の本である」(『素問・金匱真言論』)という。ここの「精気」は父母から受け取る「精気」で「先天の精気」と呼ばれている。父母の「精気」があって、胚胎発育の原始物質ができる。「精気がなければ生命はない」。人が生まれてから、先天の精はまた後天の精の補充を受け、生命活動は維持されていく。

* 気(き):気とは、人体を構成する、また生命活動を維持していく物質の基礎である。また、人体臓腑の機能活動も気という。気は、強い活力を持ち、途切れなく運動している特性がある。

気をその分布及び機能特徴によって、元気、宗気、営気、衛気などに分類さてる。なお、他に、臓腑の気・経絡の気、水穀の気などと称されるものある(これらは、気血津液の部分で紹介します)。

* 気化(きか):気の運動変化及びそれに伴うエネルギー転化の過程は「気化」と呼ばれる。具体的に言えば、精・気・血・津液などの新陳代謝及び相互転化のことである。気化運動は生命の基本的な特徴で、気化がなければ生命がない。

(李)
by jbucm | 2009-08-06 10:36 | 中医学


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